
目次
テキサス・ホールデムの特徴
テキサス・ホールデムは、数あるポーカーの形態のうち、「フロップ・ポーカー」に分類されます。
テキサスという名前からも分かるように、アメリカ合衆国では最もポピュラーな形式のポーカーです。
テキサス・ホールデムポーカーには、3つの特徴があります。
コミュニティカードの使用
テキサス・ホールデムには、ゲームの参加者全員が利用できるコミュニティカードがあるのが特徴です。
各プレイヤーには2枚のカード(ホールカード)が配られますが、それに加えて、5枚のコミュニティカードを組み合わせて最強の役を作り、勝負を決します。
VSディーラーではなく、プレイヤー同士の勝負
テキサス・ホールデムで戦う相手は、カジノのディーラーではなく、テーブルに同席している他のプレイヤーです。
最少でも2人以上、最大で10人がゲームに参加することができます。
オンラインカジノの場合はVSディーラー
オンラインカジノでテキサス・ホールデムをプレイする場合には、ディーラーと戦うことになります。
仮に、プレイヤー同士が対戦するという形式にすると、他のプレイヤーに通信エラーなどが起きた場合に、単に賭け金額を返金するというだけの措置では事足りなくなることが理由と言われています。
テキサス・ホールデムは、他のプレイヤーとの心理戦こそが最大の魅力ですので、オンラインカジノでもプレイヤー間での対戦が可能になることに期待です。
テキサス・ホールデムのルール
ポーカーはバカラやルーレットなどのように、誰でもすぐに分かるようなものではありません。
初心者には簡単に理解できるものではありませんが、しっかりと把握しておくことで、よりポーカーの楽しさに触れることができます。
カードの強さ
テキサス・ホールデムにおいて、最も強い数字はA(エース)です。
逆に2が最も弱くなります。
弱 | 強 | |||||||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | J | Q | K | A |
なお、ジョーカーは使われません。
また、スート(カードのマーク)の違いによる優劣はありません。
役の強さ
テキサス・ホールデムの役について、弱い順に紹介します。
HIGH CARD(ハイカード)
何も役が揃わなかった状態です。
通称「ブタ」と呼ばれます。
THREE OF A KIND(スリー・オブ・ア・カインド)
5枚中3枚のカードの数字が同じになることです。
ONE PAIR(ワンペア)
5枚中、同じ数字の組み合わせを1組だけ作ることです。
TWO PAIR(ツーペア)
5枚中、同じ数字の組み合わせを2組作ることです。
STRAIGHT(ストレート)
5つの連番になることです。
スートは同じである必要はありません。
FLASH(フラッシュ)
数字に関係なく、5つのカードのスートが揃うことです。
FULL HOUSE(フルハウス)
5枚中3枚と2枚がそれぞれ同じ数字になることです。
FOUR OF A KIND(フォー・オブ・ア・カインド)
5枚中4枚のカードの数字が同じになることです。
STRAIGHT FLASH(ストレートフラッシュ)
同じスートでロイヤルフラッシュ以外の5つの連番を作ることです。
ROYAL FLASH(ロイヤルフラッシュ)
同じスートで、10、J、Q、K、Aを揃えることです。
勝負の決し方
テキサス・ホールデムでは、より強い役を作ったプレイヤーが勝利します。
複数のプレイヤーの役が同じになった場合には、より強いカードを持っているプレイヤーの勝利です。
例えば、最強の役がハイカードだった場合には、5枚の中で最強のカードを持っているプレイヤーが勝ちます。
そのカードが並んだ場合には、2番目に強いカードでの勝負です。
なお、場中で一番強い役を揃えていなくても、最後まで残ったプレイヤーの中で、最も強い役を揃えていれば問題ありません。
そのため、役が弱かったとしても、強気の姿勢でアクションを起こすことによって、他のプレイヤーのフォールドを誘い込み、勝者となることもできます。
その心理戦の要素こそ、テキサス・ホールデムの醍醐味です。
テキサス・ホールデムで覚えておくべき用語
テキサス・ホールデムをプレイする際に、プレイヤーは以下で紹介する様々なアクションを起こします。
その内容について、確認しておきましょう。
フォールド
カードを返却して、ゲームから降りることです。
フォールドをすると負けが確定し、それまでにベットした金額がすべて没収されます。
しかし、早めにフォールドの判断をすることで、敗戦時の損失を最小限に抑えることも可能です。
テキサス・ホールデムで稼いでいくためには、勝つことももちろんですが、いかに適切なタイミングでフォールドするか、ということも大切になります。
コール
それまでにベットされた金額と同額をベットすることです。
チェック
ベットをせずに、アクションを次のプレイヤーに回すことです。
すべてのプレイヤーがチェックのアクションを取ることができるわけではありません。
レイズ
それまでの賭け金額よりも高額をベットすることです。
レイズという英単語には「上げる」という意味があります。
レイズができる金額には規定があり、このことを「ミニマムレイズ」と言います。
ミニマムレイズは、直前の賭け金額に直前のレイズ額を加算した金額です。
例えば、2つ前のプレイヤーが30ユーロを賭け、1つ前のプレイヤーが40ユーロをレイズした場合、ミニマムレイズは30ユーロ+40ユーロ=70ユーロとなります。
そして次のプレイヤーにとってのミニマムレイズは40ユーロ+70ユーロ=110ユーロと徐々に上昇します。
強気のレイズにより、他のプレイヤーからフォールドの判断を引き出せば、弱いハンドでも勝利することが可能です。
オールイン
手持ちのチップをすべてベットすることです。
オールインのアクションを取ると、資金が底をつきます。
その状態で次に自分のターンが回ってくると、フォールドの選択肢しかなくなりますが、オールインした場合には、
特例的に最後のショー・ダウンまで参加する権利が与えられます。
もちろん、イチかバチかの究極のギャンブルですので、オールインのアクションはあまりおすすめできません。
テキサス・ホールデムの配当
テキサス・ホールデムで勝利した時に得られる配当について、解説します。
配当倍率は決まってない
テキサス・ホールデムには、他のテーブルゲームのように「勝ったら〇倍」というような定められた配当倍率はありません。
勝者はベットされたすべての金額を獲得することになります。
ショウ・ダウンまで参加するプレイヤーの人数が多くなるほど、配当倍率も大きくなります。
負け越していても利益が出せる
テキサス・ホールデムはどれだけ連敗をしていても、たった1回の勝利で一気にプラスに転じることができます。
また、連戦連勝ができるほど、簡単なゲームではありません。
そのため、少ない勝利でできるだけ大きな配当を手にすること、また負ける際にできるだけ損失を抑えることが非常に重要です。
テキサス・ホールデムのマナー
自分が恥をかかないため、また他のプレイヤーに嫌な思いをさせないために、マナーをきちんと押さえておきましょう。
特に意識すべきマナーについて、紹介します。
順番は必ず守る
テキサス・ホールデムにはアクションを起こす順番があります。
「いち早くアクションを起こしたい」という思いがあっても、グッとこらえましょう。
順番を飛ばして自分のアクションを起こすと、他のプレイヤーに余計な心理的動揺を与えたと判断され、失格となる場合もあります。
他のプレイヤーのアクションに口出ししない
テキサス・ホールデムは、自分のアクションだけで心理戦を挑むものです。
自分がほぼ100%勝てるようなハンドの時に、他のプレイヤーにフォールドされるとどうしても口出ししたくなるかもしれません。
しかし、それはマナー違反です。
余計な発言は、ゲームの進行を妨害することになります。
他のプレイヤーと会話をしない
他のプレイヤーとの会話は、結託などの不正行為を疑われる可能性があります。
特に海外のカジノで日本人と一緒に参加した場合、相手に会話の内容は伝わりませんから、ついつい日本語での会話をしがちです。
しかし場合によっては、失格となってしまう可能性があるので注意してください。
アクションは発声優先
例えば、「レイズ100ユーロ」と言いつつ、誤って200ユーロを出したとします。
この場合、発声が優先されるため、実際のアクションは「レイズ100ユーロ」です。
ホールカードを見ない・見せない
ホールカードは自分以外に見えない状態にしなくてはいけません。
他のプレイヤーのホールカードを覗き込むのもNGです。
頭の中で記憶できたら、テーブル上でカードを裏返しておきましょう。
なお、ホールカードを見られないようにするために、テーブル外に出すのも違反です。
カードのすり替えなどの不正行為を疑われる可能性があります。
フォールドした場合も、完全にゲームが終了するまでは、ホールカードについて何か言及するのはいけません。
他のプレイヤーのホールカードは何かということはとても重要な情報であり、それが残るプレイヤーの有利不利といった状況を作り出す可能性があるためです。
レイズは1回で全額をベットする
合計で100ユーロ分のレイズをしようと考える時、20ユーロずつ小出しにチップを出すというのはNGです。
このようなベット方法をストリングベットと言います。
小出しでチップを置いた場合には、自分のアクションに対する他のプレイヤーの表情の変化を見ることができてしまいます。
アクションは必ず1回で完結させてください。
時間をかけすぎない
どのアクションを取るべきなのか、なかなか決断がつかないこともあります。
しかし、あまりにも長い時間をかけすぎるのはマナー違反です。
時間をかけすぎている場合、他のプレイヤーから「クロック」と言って、アクションの催促を受けることがあります。
クロックの要求後、1分以上時間をかけた場合には失格になる場合もあるので、注意してください。
ドレスコードに注意
テキサス・ホールデムをプレイするには、そもそもカジノ施設に入らなければなりません。
特にヨーロッパ方面のカジノでは、厳しくドレスコードが規定されていることもあります。
せっかくテキサス・ホールデムをプレイしようと思ったのに、ドレスコードでNGを食らったとならないように、注意をしてください。
また、荷物も余計なものは持っていかないようにしましょう。
挑発行為は禁止
1ゲームにつき1人しか生まれない勝者になることができたら、それは喜ばしいことでしょう。しかし、同席している他のプレイヤーは負けています。あまり喜びを爆発させすぎると、挑発行為とも捉えられかねないので注意しましょう。
オンラインカジノならマナーを気にする必要はない
ランドカジノの場合、色々気にかけることが多くありますが、オンラインカジノなら一切不要です。
パジャマで寝転がりつつ、何か文句を言いながらプレイしても、全く問題ありません。
テキサス・ホールデムのゲームの流れ
テキサス・ホールデムの実際のゲームの流れについて、解説します。
手順①ポジション
プレイヤーが揃ったら、ディーラーボタンの位置を決めます。
カードを1枚ずつ配布して、最も強い数字を持っていたプレイヤーがディーラーボタンです。
ディーラーボタンが決まると、左隣がスモール・ブラインド、その左隣がビッグ・ブラインド、その左隣がアンダーザガンと決まっていきます。
手順②ブラインド
ポジションが決まると、スモール・ブラインドとビッグ・ブラインドの2人は、強制的に賭けをしなければなりません。
スモール・ブラインドの賭け金額は任意ですが、ビッグ・ブラインドはスモール・ブラインドの倍額の賭けが必要です。
例えば、スモール・ブラインドが3ユーロのブラインドをした場合には、ビッグ・ブラインドは6ユーロをベットします。
手順③ホールカード
スモール・ブラインドから順に2枚のカード(ホールカード)を配られます。
各プレイヤーは、配られたカードを他のプレイヤーに見えないように保有します。
手順④プリフロップ
ホールカードだけが配られた状態で、アンダーザガンから時計回りに各プレイヤーがアクションを起こします。
この時、まだコミュニティカードは見えていません。
ゲームに残るすべてのプレイヤーの賭け金額が同額になると、プリ・フロップ・ラウンドは終了です。
手順⑤フロップ
ディーラーは3枚のカード(コミュニティカード)をテーブルの中央に、表向きにして配布します。
プレイヤーはこの段階で初めて、自分の役の強さをある程度イメージすることができるため、より現実的なアクションが可能です。
ゲームに残るすべてのプレイヤーの賭け金額が同額になるまでラウンドは続きます。
手順⑥ターン
ディーラーは4枚目のカード(ターン)をテーブルの中央に、表向きにして配布します。
ゲームに残るすべてのプレイヤーの賭け金額が同額になったところで、ターン・ラウンドは終了です。
手順⑦リバー
ターン・ラウンドの後、ディーラーはコミュニティカードの5枚目(リバー)を配ります。そして、残る各プレイヤーが最後のアクションを起こします。
手順⑧ショウダウン
ゲームに残っていた全プレイヤーが自分のカードを公開します。ホールカードとコミュニティカードの合計7枚のカードから、各々が最強の役を作り出し、最も強い役をそろえたプレイヤーが勝利です。
それまでに全プレイヤーがベットした合計金額を、丸ごと一人で獲得することとなります。
テキサス・ホールデムで勝つために意識すべきこと
テキサス・ホールデムで勝利し、確実に利益を出していくために意識すべきことを2つ紹介します。
フォールドのタイミングが重要
テキサス・ホールデムで最も重要なアクションは「フォールド」だと言われています。フォールドを選択することで、その時点で負けが確定しますが、損切ができるためです。
勝てる見込みが低いと判断した場合には、できるだけ早めにフォールドの決断をしましょう。
必勝法はない
テキサス・ホールデムに「必勝法」はありません。
圧倒的に不利な弱い役であっても、強気のアクションを見せることで、他のプレイヤーの心理的動揺を誘い、勝利に繋げることもできます。
しかし、強気のアクションに応戦された場合には、一気に苦しい立場になることもあるため、注意が必要です。